中小企業はLinkedInでグローバルに認知度向上のチャンス

Original Content: Anthony Griffin
English to Japanese Transcreation: Shiho Baisho

クライアント様の多くからLinkedIn運用に関するご相談をいただいております。
企業規模の大小問わず、日本企業でLinkedInをグローバルに運用できている企業はまだ多くありません。
今からでも遅くありません!どの企業様もLinkedInによる先行利益を得られると考えています。

 INDEX

①なぜ中小企業がLinkedInを使うのか?

②LinkedInを活用できるのはどの業種業界?

③LinkedIn活用で何を目ざすのか?

④LinkedInで何をどのように情報発信するのか?

⑤LinkedIn運用のKPIは何を設定すればいいのか?


 ①なぜ中小企業がLinkedInを使うのか?

答えはまさに、最小の投資・労力で、潜在顧客とつながることができるからです!社員の方がマルチタスクで、リソースが限られている中小企業はより一層LinkedInを使う効果が高いと言えます。

LinkedInが日本でサービスを初めてから10年以上経ち、その存在をご存じの方も多く、情報発信を行うソーシャルネットワークの1つというイメージが大きいのではないでしょうか。私たち、サガコンサルティングでは、LinkedInを『海外ビジネスへの玄関口』と位置付けています。米国を含む海外市場ではオンライン上のネットワークでコミュニケーションを行い、ビジネス創出につなげています。FacebookやTwitterなど様々なソーシャルメディアがありますが、オンラインであれば何でもいいわけではなく、海外ビジネスにとって適切なプラットフォームがLinkedInなのです。「人脈」というと個人的であり企業として活用しにくいイメージがありますが、10億人に迫る世界中のビジネスパーソンが利用しているLinkedInは世界最先端の多様な「つながり(人脈)」を企業として戦略的に作ることができます。そこから新しい発想やトレンドが生まれまさに『海外ビジネスへの玄関口』となるのです。

②LinkedInを活用できるのはどの業種業界?

 海外市場では様々な業種業界が企業の規模を問わずLinkedInを活用していますが、利用目的・利用方法が各社の方針次第だと言えます。マーケティングとしての利用、採用活動、ブランディング、ユーザサポートなど多目的です。当社の実績としましては、人材開発分野やコンサルティング業界、旅行観光業界、クリエイティブ分野のパートナー様とLinkedInによるビジネス創出に取り組み、効果を上げています。

 ③LinkedIn活用で何を目ざすのか?

 LinkedInの特性と企業のみなさまの課題をクロスさせたところに目的があると考えます。改めましてLinkedInの優れている点を2つご紹介します。

1.良質のコンテンツを発信し続ければ、広告費用をかけずに多くの人にリーチできる。
2.企業として戦略的に「つながり」を作り、フォローされている潜在顧客の動向(エンゲージメント)可視化できる。

 サガコンサルティングでは、これらのLinkedInの特性を用いクライアント企業様のVisionに合わせ現実的で具体的なゴールを立てます。LinkedIn開始初期段階では、以下の軸でゴールを立てることをおすすめしています。

自社ブランドの認知度を高める
・既存および潜在顧客とのコミュニケーション
マーケティングの第一段階として潜在顧客の興味を喚起し、後のコミュニケーションチャネルにつなげる。例えば、ウェブサイト、Eメールニュースレター、製品トライアルなどへより多くのトラフィックを誘導する。

 ④LinkedInで何をどのように情報発信するのか?

 LinkedInユーザーにとって魅力的な情報は、ビジネス界の最新情報です。他では得られない情報を発信しユーザの「へぇ~!(Aha!)」を引き出さなくてはなりません。しかし、難しく考える必要はありません。企業として事業をされていたら何かしらの情報はあるはずです。最新の活動状況や、業界ニュース、すでに作成しているホワイトペーパー(リサーチ資料)や社外向けブログのシェアでもいいでしょう。自社を客観的に見つめ、どのような情報が社外の人に魅力的か考えてみてください。

よくご相談を受けるのが情報内容や発信文体の「フォーマルさ・カジュアルさ」の加減です。これには、1つのベストアンサーはありませんが、LinkedInがソーシャルメディアの1つと言われ、「つながり」を重視している以上「人間的な」側面を出すのは得策の一つです。例えば、カジュアルになりすぎない程度に社員の実体験や業績、プロフィール開示等のHR関連コンテンツは、認知度獲得等の効果が高い傾向にあります。大切なことは、どの情報を発信する際も企業ブランドから乖離してはいけないということです。

また、情報発信(投稿)以外の活動としては、自社社員のLinkedIn上でのネットワーキングも有効です。社員個人のソーシャルメディア発信においては各企業のルールにより制限されている場合もありますが、企業アカウントの情報を社員にシェアしてもらうだけでも、草の根的な拡散効果があります。また、LinkedIn上では様々なセミナーも企画されているため、各社員がオンライン・オフラインで活動し、その内容がまたLinkedInに還流するのは、企業アカウントのフォロワーを増やし、ブランド認知度を高める効果があります。サガコンサルティングでは、クライアント企業様にできるだけ社員のみなさまにもLinkedInをご利用いただくようすすめています。またそのために社員のみなさまが具体的にLinkedInでどのような活動をするのか、どのようなメリットがあるのか学ぶことができるセミナーも開催しております。(詳細はブログ記事もご覧ください〔英語表記〕)

⑤LinkedIn運用のKPIは何を設定すればいいのか?

 いよいよ企業アカウントの立ち上げです。企業アカウントの立ち上げ方はインターネット上で簡単に知ることができますし当社でもお手伝いができますので、こちらのコラムでは立ち上げ初期のKPIについてご紹介します。

企業によって重要度の違いはありますが、サガコンサルティングでは必ず以下を確認いただくようお願いしています。

1.フォロワー数

自社の情報発信やブランドに興味を示してくれたユーザーの人数ですので非常に重要です。他のソーシャルメディアで問題になっているような偽物のアカウントやボットアカウントは、LinkedInにおいては現状少ない為、フォロワー数をそのままパフォーマンス指標として利用できます。

2.クリックスルーレート(CTR)

企業のマーケティング担当者は、LinkedInにおける情報発信がどれだけ実業にインパクトを与えているか見る必要があるでしょう。CTRは、LinkedInの企業ページや、LinkedInで情報発信(シェア)したブログ/ウェブサイトのコンテンツを通して直接測定することができます。ユーザーがLinkedInを通して自社の公式ウェブサイトに遷移すれば、製品/サービスの問い合わせや購入に一歩近づいたことになります。

3.コンテンツのインプレッション

企業アカウントが投稿した情報がどれくらいのユーザに見られたかを示す指標です。LinkedInを通してブランドの認知度向上を目指す企業にとって、インプレッションを確認することはとても重要でしょう。企業ブランドと一致したコンテンツが、多くのインプレッションを獲得することで、ユーザによるブランド理解につながっていきます。


 いかがでしたでしょうか。

「ソーシャルメディアの流行を追うほどリソースがない。」
「LinkedInは、採用サイトだからマーケティングには関係ない。」
「ソーシャルメディアでの情報発信や各社員の自由なネットワーキングにより、逆にブランドの棄損や情報漏洩などの不祥事がこわい。」
「マーケティングチャネルとしては、他のものに投資したい。」

 LinkedIn活用に二の足を踏んでらっしゃるクライアント様からはこれらのような様々なお声をいただきます。そしてどのご意見もごもっともだと考えています。

ただ、残念ながらこれは日本国内市場を基準とした見方であり、日本も含めたグローバル市場での事業を進めてらっしゃる場合、状況は異なってきます。常に唯一のベストアンサーはありませんが、私どもが米国を中心とした海外市場でのマーケティング活動をサポートさせていただいてきた経験からお伝えしますと、オンライン/オフライン、新旧問わず、常に適切なプラットフォームで自社の強みをアピールすることが、潜在顧客でもある世界中のビジネスパーソンとの「つながり」を作り出し、継続的なブランディングやビジネス開発にもつながっているということです。そしてその活動を当社がクライアント様と共に当事者となって進めていくことに喜びを感じています。

 最後までお読みいただきありがとうございます。